あなたの病名は『芸術家』です
アーティストって、終わりのない道を歩いているようなもので
明確なゴールがないから、迷うことも多いですよね。
私自身、何度も道に迷って、自分の作品に自信を失いかけたことがあります。
でも、そんな時に支えになったのは、自分がなぜアートを始めたのかという原点を思い出すことでした。
私はアートを職業というより「生き方」そのものだと考えています。
「人とは何か?」「日本人とは?」「男とは?女とは?」と問い続けるように、
アーティストは常に「自分」を探し続ける生き方なのかもしれません。
「アーティスト」と名乗れなかった過去
昔の私は、自分をアーティストと名乗ることができませんでした。
「まだまだだ」って思って、自分を否定し続けて、普通の仕事にもなじめず、
「自分は社会不適合者なんじゃないか」と責める日々。
そんな生活が続くうちに、心が限界を迎えました。
ある日、もう無理だ!!精神崩壊してしまう!!と
心療内科を受診した私は、その時の担当の先生に自分の今までの活動をお話しして、持参した作品やポートフォリオを見せました。
そして、先生が言った言葉が今でも忘れられません。
あなたの病名は『芸術家』です。
この一言が、一瞬で私の心を救いました。一気に心がスーーーっと軽くなりました。
「治療したら普通にはなれるかもしれないけど、表現活動ができなくなりますよ。それでいいの?
あなたの活動はとても素晴らしくて普通の人にはできないことだから、治療しない方がいいと思うよ。」
と言われたとき、私の中で何かがふっきれたんです。
小さい頃から、周りと違うことに劣等感を抱いていました。
自分の考えを話すと「変わってるね」と言われることが多く、次第に人と違う自分を隠すようになりました。
成長してからも「普通でなければならない」と思い込んでいました。
アートで生きていきたい自分と、もう一方で「アートで生きるのは甘えなんじゃないか」と思っていた自分。
でも、その言葉を聞いた瞬間、「これでいいんだ」と思えました。
たった一度の診察でしたが、その時間は今でも鮮明に覚えています。
「普通」でなくてもいい
私は子どもの頃から「普通」に対するコンプレックスがありました。
・思ったことを言うと笑われる
・クラスで意見を言えない
・多数決ではみんなに合わせる
大人になって、母親になってからも「普通でいなければ」と自分を追い込みました。
でも結局、それができなくて苦しくなったんです。
陶芸家として活動していたものの、なかなか収入にはつながらず、陶芸以外の仕事を探そうとしたこともあります。
でも、就職試験の適性検査で「普通じゃない」という理由で不合格になりました。
自分の「普通じゃない」ところを責め続けていた私に、先生の言葉はまるで魔法のようでした。
「あなたは芸術家です。」
この言葉がなかったら、今の私はいなかったかもしれません。
アートに対する「決めつけ」
「アーティストは自由に表現するべき」
「アートは神聖なもので、ビジネスとは違う」
「作品が売れていないとプロじゃない」
「芸術で食べていくのは難しい」
こうした言葉に苦しめられている若いアーティストは、たくさんいます。
アートを売ることや、世間に認められることだけが全てではありません。
たとえば、私の知人の彫刻家は、自身の作品が売れなくても、公園や学校に無償で作品を提供し続けています。
その結果、子どもたちが作品に触れたり、地域の人々が興味を持ったりすることで、彼の作品は多くの人々の記憶に刻まれるようになりました。
アートの価値は、必ずしもお金や評価だけで測れるものではないのです。
大切なのは、アートと共に生きること。
売れる・売れないに縛られるのではなく、続けることに価値を見出してほしい。
アーティストに正解はないけれど、だからこそ無限の可能性がある。
もし今、悩んでいる方がいたら、どうか無理せず、自分を信じてください。
「あなたの病名は芸術家です。」
この言葉を、必要としている誰かに届けたいと思っています。
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