アーティストのためのキャリア設計|自分のアートが求められる場所の見つけ方

「好きなこと」だけでは続かない。
けれど、やり方を知ればアートは仕事になる。

 

私はオンライン講座でアーティストの皆さんの相談を日々伺って、その課題に対するアドバイスを提供しています。

「アートを仕事にしたい。でも、どうしたら収入になるの?」 「表現活動は好きだけど、生活が安定しない…」

そんな悩みを抱えているアーティストは本当に多いです。

30代を過ぎても、アートだけでは食べていけず、アルバイトで食いつないでいる人はとても多いと思います。 過去の私もそうでした。

アート活動だけして生きていきたい。でも、それだけでは稼げない。

だからバイトをするけど、バイトはきつくて制作する時間が削られる。 その繰り返しに、ずっとモヤモヤしていたんです。

でも、一歩引いて「どうやったらアートを仕事にできるか?」って考えたら、 だんだん自分の活動を客観的に見られるようになって、少しずつビジネスになっていきました。

どっぷりアートに浸かっている時は、一歩引くのが怖い。 でもプロになる覚悟があるなら、引いて見てみる勇気もとても大事なんです。

今回のブログでは、「アーティストのキャリア設計」に必要な視点と、

自分のアートが求められる場所をどう見つけるかについて、実体験を交えてお話ししていきます。



1. 好き・得意・ニーズの3つの視点で考える

アートを仕事にしたいなら、以下の3つの視点を持つことがとても大切です。

好きなこと(Want) = 自分がやりたいこと

得意なこと(Can) = 自分ができること・強み

ニーズ(Need) = 社会や誰かの役に立てること


好きなこと=やりたいこと

まずはこれ。
あなたが本当に「好き」「やりたい」と思えることは何ですか?
作品づくり、描くこと、表現すること。
その「好き」は、大切な原動力です。

でも、「好き」だけではビジネスにならないのが現実。
自分のやりたいことに夢中になるのはすごく素敵なことですが、仕事にしたいなら、それだけで完結させない視点が必要です。

得意なこと=できること

好きなことと、得意なことは少し違います。
「自分では当たり前にやっているけど、他の人には難しいこと」ってありませんか?

たとえば:
・ペン画を描く技術
・色のセンス
・言葉とアートを組み合わせる力
・ワークショップで人に教えるスキル

ここに、あなたの価値があります。
「できること」を棚卸しすると、自分が提供できるものが見えてきます。

ニーズ=誰かのお役に立てること

これが、アートを“仕事”にするために必要な視点。

・誰に、どんな場面で必要とされるか?
・どんな悩みや課題を、あなたのアートで解決できるか?
・見た人が、どう感じて、どんな行動につながるか?

ここを考えると、アートが「作品」から「価値」へと変わっていきます。

 


2. 私の場合の実例

私の場合、この3つをこう考えました。

好きなこと: アーティスト活動。作品を作り、世界観を表現すること。

私にとっての「好き」は、アーティスト活動そのもの。
作品を作り、世界観を形にし、展示を通して表現すること。

この好きな気持ちが原動力!!!
でも、好きなことだけを軸にしていた頃はうまくいかないことも多かったんです。

得意なこと: アイデアを出して、企画して、形にすること。

私の場合、「アイデアを出して、企画して、形にすること」が得意でした。
ふと気づいたんです。
「作品をつくること」以外にも、自分は得意なことがあったんだと。

それを仕事に活かすと、ただ作品を作るだけじゃなく、
イベントや講座の企画、プロデュース、場づくりといった活動の幅が広がっていきました。

ニーズ: アートイベントやアーティスト向けの講座を開催すること。

「アートで誰かの役に立つなんて難しい」と思っていたけど、
実はすでにニーズは目の前にありました。

たとえば
・アートイベントを通じて地域や人、社会貢献をつなげること
・出張でアートワークショップを開催すること
・アーティスト向けに、補助金や助成金の活用や、ビジネスモデルの考え方を伝える講座を開催すること

そこには求められている感覚がありました。

 



3. 自己表現だけでは、仕事にはなりにくい

アートは自己表現であり、コミュニケーションです。
「仕事」にしたいなら、届けること=相手視点が必要です。

私も元々は「表現して伝えること」が自分の役割だと思っていました。
でも視野を広げたことで、

・表現の方法を伝える
・表現の活かし方を伝える

というように、アーティストとしての役割が広がっていったんです。

自分がやりたいことだけを追っていると、思い通りにいかない現実に疲弊してしまいます。
でも、誰のために?どんな場面で?どうやって役立てる?

と考えられるようになると、アートが“作品”から“価値”に変わっていきます。

やりたいことを手放すのではなく、視点を変えるんです。

「やりたいことを手放すのが怖い」と思う方も多いかもしれませんが大丈夫です。

手放すのではなく、視点を変えるだけで、見える世界は一変します。

好きなことを諦めるのではなく、どう活かすか? 自分の強みや経験が、誰かにとっての支えや学びになることは、きっとあります。


最後に

自分のアートが求められる場所を見つけるには、 「好き・得意・ニーズ」の3つの視点をバランスよく見つめること。

そこにあるのは、趣味では終わらせない、あなただけのアートキャリアです。

表現を続けたいあなたに、少しでも新しいヒントになりますように。



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